ハウスメーカーの営業担当を変えたいときの対処法と注意点

注文住宅で家を建てる人にとって、営業マンとの相性はとても大切です。

実際に「担当者の良さ・人柄」が建築会社を決める際の決め手になったという人は多く、信頼できる営業担当に出会えるかどうかで、家づくりの質が変わります。

しかし、人同士の関わり合いなので、どうしても営業担当と合わないということもあるでしょう。

私が注文住宅業界で働いていたときも、「営業担当を変えれますか?」という相談はたくさんありました。

そこで今回は、営業担当を変えたいときの対処法と注意点をご紹介。

また別記事では、いい担当者と出会うためにすべきことも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

大手ハウスメーカーに4年 / 年間1,000棟を手掛けるビルダーに8年 / インテリアコーディネーター

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目次

家づくりにおいて営業担当が大切な理由

満足のいく家づくりができるかどうかは、営業担当の良し悪しが大きく関わります。

マイホームトラブルの理由は、お金に関することが圧倒的に多いです。

信頼できる営業担当に出会えるかどうかで、家づくりの満足度が変わってしまうんです。

営業担当は総合相談窓口

営業担当は、はじめて家づくりをする人にとっては先生であり、総合相談窓口となる存在。

家づくりの流れ、お金の相談、家の性能、自社の強みなど「家づくりの基本」を教えてくれるのは営業担当です。

また要望のヒアリング、間取りの提案、資金計画の作成、住宅ローンの提案、完成までのスケジュール組み、完成までのサポートなど営業担当が行う業務は多岐に渡り、二人三脚で進めていくパートナーでもあります。

そのため、営業担当との相性は、家づくりを楽しくスムーズに進められるかどうかにも関わる大事なポイント。

営業担当への不信感やモヤモヤを抱えたままでは、いい家づくりは出来ません。

家づくりは資金計画が大切

家づくりにおいて資金計画は重要です。

注文住宅の家づくりでは、建築費以外にも様々な費用がかかります。

また、間取りは契約前の段階で決めていきますが、設備や内装の仕様などの細かい部分については、契約後に打ち合わせを行うのも注文住宅の特徴のひとつ。

そのため、しっかりと要望をヒアリングし、資金計画に予算を組み込んでおくことがとても大切なんです。

そして、この資金計画を作成するのは営業担当の仕事。

お金の管理が甘い、お金に関して相談できる関係が築けていない場合は、早々に担当者変更を検討したほうがいいでしょう。

ヒアリングが足りないとミスにつながる

ヒアリングは、予算や要望の聞き取りだけではありません。

例えばわざわざ伝える必要がないと思っていたことでも、家づくりの計画自体に関わる重要なことかもしれません。

実際に、営業担当の確認不足により、契約後に何百万という追加費用がかかることが判明したケースも。

小さなことでも相談できる関係であれば、こういったミスも防げるはず。

家づくりに必要な情報をきちんと聞き出せるスキルも、営業担当には必要です。

家づくりの段取りに関わる

注文住宅の家づくりには、社内・社外ともにたくさんの人が関わります。

例えば社内なら、設計・現場監理・インテリアコーディネーターなど他部署との連携、社外なら専門業者さんへの工事の段取り。

他にも住宅ローンの審査や、地鎮祭の手配、地盤調査、上棟日の設定、検査の手配、補助金の申請など、予定している引渡しの日までに工事が終わるよう、スケジュールを組まなければなりません。

段取りが悪いとスケジュールが後倒しになってしまい、着工が延びてしまうなんてことも。

きちんとスケジュール管理ができるかどうかも、営業担当の手腕によって変わります。

営業担当が決まる仕組み

注文住宅業界には、営業担当を決める暗黙のルールがあります。

どんな営業担当が付くかどうかは、運次第という一面も・・・

家づくりに強いこだわりがある場合は、あらかじめいい担当者に出会えるよう、準備しておくことも大切です。

展示場・モデルハウスに来場した場合

展示場やモデルハウスを見学する際、営業マンが案内をしてくれます。

基本的には初回の接客をした営業マンがアンケートに記入してもらい、そのまま担当となるのがルール。

案内してくれる営業マンは、そのときに空いている人がランダムで割り当てられます。

もし「こんな人に担当してもらいたい」という要望があれば、来場の予約をする際に伝えておくと、希望に沿った営業マンが案内してくれますよ。

OBからの紹介の場合

すでに家を建てた友人・知人からの紹介の場合は、同じ営業マンが担当になるのが一般的。

退職していたり、転勤で遠方にいってしまった場合には、ランダムで割り当てられることが多いです。

建築会社にもよりますが、営業担当だけでなく、設計・現場監理・インテリアコーディネーターなど他の担当者も同じメンバーになることも。

紹介をしてくれた友人・知人が満足のいく家づくりが出来ていたなら、同じメンバーになるのは心強いですね。

別記事では、OBからの紹介を勧める理由を詳しく解説しているので、ぜひこちらも参考にしてください!

不動産会社からの紹介の場合

土地探しから家づくりをスタートした場合、土地の仲介をした不動産会社から、建築会社を紹介してもらうこともあるでしょう。

不動産会社からの紹介は、懇意にしている営業担当の紹介もあれば、建築会社のみの場合もあります。

建築会社のみの場合は、担当者はランダムに振り分けられることに。

「いい営業マンがいれば紹介してください」とお願いすれば、提案力のある営業マンを紹介してくれるかもしれないので、聞いてみるといいでしょう。

営業マン紹介サービスの場合

最近では「全国の優秀な営業マンを紹介します」といった営業マン紹介サービスもありますよね。

もちろんそういったサービスを利用するのもいいですが、常識的に考えて、全国全ての店舗の営業マンを把握しているなんてことはないです。

優秀な営業マンと謡ってはいますが、ほとんどは営業マンの選別などはなく、ランダムに割り当てられるのが現状です。

「〇〇ホームならこんな人を紹介します」「××事務所ならいい人を紹介できます」など具体的でないなら、紹介料が余分にかかるだけなので、あまり利用する意味はないかなと思います。

変更できるかどうかは建築会社次第

営業担当を変更してくれるかどうかは、建築会社によって対応が異なります。

また、契約前なのか契約後なのか、タイミングによって対応が変わることも。

変更できるにしても必ず理由を問われるので、必ずしも「言えば簡単に変えてくれる」わけではないことを覚悟しておきましょう。

だいたいは柔軟に対応してくれる

私の経験からすれば、だいたいの建築会社は柔軟に対応してくれます。

ぶっちゃけると、営業に限らず担当変更って結構多いです。

営業担当への不満や不信感があるままだと、いい家づくりができないという思いは、建築会社にとっても同じです。

建築会社自体は気に入ってくれているけど、営業担当と合わないという理由で、候補から外してしまうのはもったいないですよね。

営業担当が変われば満足のいく家づくりができる、というのでれば、変更するのが施主にとっても建築会社にとってもベスト。

家づくりが嫌になってしまう前に、担当替えしたいと思ったら、なるべく早く申し出ましょう。

設計事務所などは変更NGの場合も

設計事務所などは、営業担当が数人しかいなかったり、そもそも営業がいないという場合も。

設計事務所は間取りの提案力や、デザインの高さを売りにしていることがほとんど。

提案力に不満がある場合は、プランナーと直接話す機会を設けてもらうのがベター。

しっかり要望を伝え、意思疎通を図ったうえで不満が解消されないなら、違う建築会社を探したほうがいいでしょう。

契約前か契約後かのタイミングも大事

契約前と契約後で比べると、契約前のほうが営業担当を変えやすいです。

契約後ですでに着工まで進んでいたりすると、これまで打ち合わせをしてきた時間を考えれば、なんとか現状のままで進めていきたいと思うもの。

とはいえ、もし解約になったら解約金が必要ですし、施主にとっても時間とお金を無駄にしてしまいます。

話し合いで解決できるのであれば、それに越したことはありません。

どういう点に不満があるのか、なぜ担当を変えたいのかを伝え、話し合ってどうするか決めていきましょう。

営業担当を変えたいときの4ステップ

営業担当に不信感がある、このまま計画を進めるのは不安だ、という場合には、遠慮することなく変更を申し出るようにしましょう。

スムーズに変更してもらうためにも、担当変更までの流れを確認しておきましょう。

STEP
営業担当を変えたい理由を考える

まずはなぜ営業担当を変えたいのか、理由を明確にしておきましょう。

なんとなく合わないから、新人だから嫌など、曖昧な理由では相手に伝わりません。

  • レスポンスが遅く不信感がある
  • 間取りにこちらの要望が反映されていない
  • 質問に対する回答が曖昧
  • 打ち合わせのたびに契約を急かされる

など、具体的に「こんなことがあった」という例を挙げ、どういった点が不信感につながったのか分かるようにしておきましょう。

STEP
店舗責任者に相談する

営業担当を変えてほしいと思っても、誰に相談すればいいのか分からないですよね。

本人には言いづらいと思うので、店舗責任者に相談しましょう。

カスタマーセンターなどの相談窓口がある場合は、そちらを利用するのもOK。

もし変えてほしい担当が店長など役職者である場合は、他の店舗に相談したり、その人の上司にあたる人につなげてもらうといいですよ。

STEP
今後の方向性を相談する

営業担当を変えてほしい理由にもよりますが、すんなり変えてもらえることもあれば、どうにか現状のままで進められないか、と相談されることもあるでしょう。

改善が見られればいいのか、それともすでに不信感が拭えないのか、考えをしっかり伝えましょう。

また、営業担当を変更するにあたり、新しい担当はどんな人がいいかも伝えておくといいですね。

顔を合わせるのか気まずいなど不安があれば、打ち合わせの店舗を変える、自宅での打ち合わせに切り替えてもらう、などの対応についても相談しましょう。

STEP
営業担当の変更

相談した結果、営業担当を変えることになれば、今後は新しい担当者と打ち合わせを進めていきます。

社内で引継ぎを行うはずですが、新しい営業担当にも家づくりの要望などを伝えておくと安心です。

営業担当の変更を申し出る際の注意点

理由を明確にする

営業担当を変えたい理由が曖昧だと、建築会社としても受け入れるべきかどうか悩んでしまいます。

特に、営業担当に非がなく、なんとなく合わないからというのはNG。

不満に思ったこと、不安なこと、どうしてほしいかなどを明確にしないと、営業担当が変わっても同じ結果になってしまうかもしれません・・・

理由によっては、営業担当だけの問題ではないかもしれません。

例えば間取りの提案に納得がいないという場合は、営業担当ではなく、プランナーを変更したほうがいいですよね。

理由を明確にすることで、どうしたら納得のいく家づくりができるのか、考えることができます。

SNS等に悪口を書かない

最近では、家づくりの記録や情報収集のため、SNSをやる人も増えてきています。

SNSは個人の自由ですが、そこに建築会社の悪口や、営業担当の悪口を書くのは好ましくありません。

自分が思っている以上に、会社の人はSNSを見ています・・・特に会社名のハッシュタグを付けていれば、見つけてくださいと言っているようなもの。

私は上司からよく、クレーマーになりそうな契約は取らなくていい、と言われていました。

施主が建築会社を選ぶのは当たり前ですが、建築会社にもマナーの悪い人を断る権利がある、ということを忘れないようにしましょう。

営業担当の変更は遠慮せずに相談しよう

家づくりは一生に一度の大イベントなので、誰しも後悔のない、理想の家づくりをしたいですよね。

営業担当は理想の家づくりを叶えるためには必要不可欠であり、家づくりを支えるパートナーです。

不満や不安があれば、我慢せずに申し出るのも、家づくりでは大切なこと。

ここで紹介した担当変更までの流れや注意点も参考にしながら、早めに相談するようにしましょう。

人によって合う担当者・合わない担当者はそれぞれ違うので、自分に合った担当者を見つけてくださいね。

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