階段下はデッドスペースになりがちですが、出来ればスペースを有効活用して、理想の間取りを叶えたいですよね。 ただ、階段下はどうしても天井が低くなってしまうため、なるべく目立たないようにしたいもの。 そこで今回は、 ☑階段下のスペースを有効活用したい ☑間取りのアイデアが知りたい ☑階段下だからこそのメリットデメリットはある? といった、階段下スペースに関する疑問や不安にお答えします。 おすすめの間取りのアイデアもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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階段下のスペースを有効活用しよう


注文住宅の家づくりでは、床面積が広いほど価格が高くなります。 そのため、限られた広さや予算のなかで理想の間取りを叶えるためには、なるべく無駄なスペースをなくすことが必須。 階段には2帖ほどのスペースが必要ですが、実はそのうち1帖~1.5帖のスペースは有効活用できるんです。 階段下は天井が低くなってしまいますが、間取りのアイデアによっては、天井の低さを上手に利用することも可能。 デッドスペースにしてしまうのはもったいないので、スペースを活用できるような間取りを考えましょう!
階段下の間取りのアイデア10選


階段下のスペースの使い方は、アイデア次第で無限大です。 ここでは、注文住宅におすすめの間取りのアイデア10個を厳選してご紹介。 どれも注文住宅らしいアイデアで、ぜひ参考にしてほしいものばかりです。 階段の形状や天井の高さによって使い勝手は変わるので、プロと相談しながら間取りを考えていってくださいね。
スケルトン階段


スケルトン階段は周りを壁で囲われておらず、階段の踏板と、踏板を支える骨組みだけで作られた階段のこと。 骨組みを鉄骨で作るデザインが多く、鉄骨階段と呼ばれることもあります。 スケルトン階段は天井の下がる部分がないため、階段下の空間を自由に使えるのが魅力。 チェストなど家具を置いてもいいですし、お気に入りの観葉植物を置いたり、カウンターを取り付けてワークスペースにしたり、使い方は無限大。 圧迫感も感じにくいので、階段の下にテレビを置いてもいいですね。
階段下収納


階段下収納は、スペースの有効活用にぴったり。 扉付きの収納なら天井の下がっている部分が見えないため、見た目にもすっきりしていておすすめです。 収納なら天井が低くてもいいので、スペースを最大限利用できるのも嬉しいですよね。 私の自宅も階段下収納がありますが、アウトドア用品、遊び道具、工具類、家電などを収納しています。 クリスマスツリーなど季節のインテリアも階段下にまとめて置いておけば、どこにしまったか忘れて焦ることもないですよ。
オープン収納


階段下のスペースを使って、お気に入りのインテリアや植物などを飾る、オープン収納を作るのもおすすめ。
季節によってインテリア雑貨を入れ替えれば、ワンランク上のおしゃれな空間に。
インテリア雑貨以外にも、例えば趣味で集めているものなど、「見せる収納」としてきれいにディスプレイするのもいいですね。
本棚


階段の規則的な段差を利用して、本棚を作るのもおしゃれですね。
休日には読書タイムを楽しむという人は、思い切って本棚を作ってみると、好きなものに囲まれた生活を叶えられます。
本のサイズに合わせた大きさで作れば、大容量の本棚も作れちゃいます。
お子さんの作品などを飾るのもいいですね。
階段下トイレ


トイレは一帖ほどのスペースなので、階段下に合わせるのにぴったり。
トイレはリラックススペースとも言われており、狭い空間が落ち着くという人もいますよね。
ただ天井が下がるぶん圧迫感を感じるかもしれないので、高さには注意が必要です。
特に男性は立って用を足すこともあるため、天井が下がる範囲にも気を付けましょう。
ワークスペース


階段下にカウンターを設けて、ちょっとしたワークスペースを作るのもおすすめ。
PCを置くスペースにしてもよし、趣味を楽しんでもよし、お子さんの勉強スペースにしてもよし。
最近ではタブレット学習をする子も多いので、ちょっとしたスペースがあると役立つでしょう。
前面をマグネットボードにすると、メモや学校のお知らせを貼っておけるので便利ですよ。
ヌック


ヌックとは、趣味などを楽しむ、こぢんまりとした空間のこと。
隠れ家のような居心地のよい空間づくりには、実は階段下の小さなスペースが最適。
お子さんが小さいうちは、遊び場にしてもいいですね。
床上げやクセントクロスで空間を仕切ってあげると、おしゃれ度が増しますよ。
スキップフロア


スキップフロアとは、床の高さをずらして作られた、中二階のような間取りのこと。
中層階にフロアがあるため、下の部分を有効活用すれば、同じ床面積でも二倍のスペースを作ることができます。
ミサワホームの「蔵のある家」がスキップフロアとしては有名ですよね。
蔵収納にしたり、お子さんの遊び場にしたり、様々な使い方ができるのが魅力です。
ペットスペース


猫ちゃんやワンちゃんを飼っているなら、階段下にペットスペースを作るのもおすすめ。
特にワンちゃんは狭い空間を好み、家族が過ごす場所が好きなため、リビング内階段であればぴったりです。
あらかじめフェンスも造作しておくと、サイズを合わせて作れるので、デザインに一体感があっておしゃれな仕上がりに。
お留守番のスペースとしても利用する場合は、空調が効きやすい場所かどうかも確認しておいてくださいね。
テレビ裏収納


階段下の空間を利用して、テレビボードの代わりにニッチを作ったり、テレビ裏に配線をまとめるなど、マルチに使えるテレビ裏収納がおすすめ。
テレビボードをなくせば空間が広がるだけでなく、コストダウンも同時に叶えることができます。
テレビ裏にゲーム機やWi-Fiなどの通信機器もまとめておくと、管理がしやすいのでおすすめ。
我が家でもテレビ裏に収納を作り、ゲーム類はすべてそこにまとめています。


階段下の間取りを考える際の注意点


階段下収納を有効活用するアイデアをご紹介しましたが、階段のデザインや家の間取りによって向き不向きがあります。
間取りを考える際は、階段下の天井の高さや形状に合わせ、不便にならないように設計しましょう。
天井の高さに気を付ける
階段下のスペースを利用する場合、天井が低くなるということを忘れてはいけません。
直線階段の下なら階段なりに勾配が付きますし、廻り階段の下なら段差ができます。
特に背の高い男性は、天井が低いと圧迫感を感じやすいため、どれくらい天井が下がるのかをしっかりと確認しておきましょう。
また、家全体を天井付けのハイドアでまとめている場合は、天井が下がっている部分はドアの高さも低くなるので要注意。
全体のデザインのバランスにも気を付けて、せっかくの空間デザインを損なわないようにしましょう。
照明計画に気を付ける
階段下のスペースは、階段の陰になり暗くなりがち。
壁や天井付けの照明は、後から自分で付け足すことはできないので、照明計画にも気を付けましょう。
例えば階段下収納なら、天井が低く奥まった場所は見にくいので、収納の中に照明を付けておくと便利です。
ヌックやワークスペースは手元が暗くなってしまうので、ブラケットライトなどで手元を明るくするといいですよ。
展開図でイメージを確認する
展開図とは、部屋の形状を立体で見た時の投影図のこと。
壁同士の距離、天井の高さ、窓の位置、出入り口のサイズや位置など、平面図では分からない高さや位置関係を確認するのに用いられます。
天井の高さは数字だけで伝えられてもなかなかイメージしにくいので、展開図を見て確認し、イメージ違いによる失敗を防ぎましょう。
親切な建築会社なら展開図を用意してくれると思いますが、なければ依頼して作ってもらってください。


階段下の空間を広げる工夫


階段下のスペースをなるべく広くしたいという場合には、床下げをして縦の空間を広げるという方法がおすすめ。
スペースが広がるのはもちろんのこと、床の貼り分けをすれば空間を区切る効果も。
ヌックやお子さんの遊び場なら、カーペットを敷くのもいいですね。
おしゃれさをアップさせたいなら、フロアタイルやヘリンボーンなどデザイン性の高い床材もおすすめです。
階段下スペースを使って理想の間取りを叶えよう


注文住宅の家づくりは、一つとして同じ間取り・同じデザインはありません。
それぞれライフスタイルが違えば、好みも違いますよね。
ここで紹介した階段下の間取りのアイデアも、気になったアイデアがあれば、自分たちに合ったかたちで上手に取り入れてくださいね。
階段下のスペースを上手に利用すれば、デットスペースをなくすことができ、同じ床面積でも空間を広げることができます。
間取りは全体のバランスも大切なので、プロと相談しながら、理想の間取りを叶えましょう!