注文住宅は頭金なしでも建てられる!頭金なしのカラクリと注意点

マイホームの購入を考え始めたら、まずは貯金をするという人が多いと思います。

特に注文住宅はマンションや建売と比べて価格が高いので、十分に資金を貯めてからという人が大半でしょう。

確かに、数年前までは「住宅購入には頭金が必要」というのが当たり前でした。

しかし最近では、頭金なしのフルローンで注文住宅を建てる人が増えてきています。

特に20代や30代などの若い世代で、貯金もあまりないという場合には、頭金なしというのも一つの手段。

本記事では、

・頭金なしでも注文住宅を建てられるの?
・頭金なしの注意点は?
・頭金なしのメリットはある?

といった、注文住宅の頭金に関する、知っておいてほしい情報をお届けします。

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目次

注文住宅の頭金とは?

注文住宅において頭金とは、一般的には、建築費のうち現金で支払うお金のことを指します。

例えば建築費が3,000万円の場合、500万円を頭金として支払えば、残りの2,500万円を住宅ローンで支払うことに。

ただしこれはあくまで、建築費のうち現金で支払う分 です。

注文住宅では、建築費の他にも様々なお金が必要で、建築費は全体の7割ほど。

頭金とは全体の一部ではなく、建築費の一部であることを理解しておきましょう。

「自己資金≠頭金」に注意

最近では「頭金なしで家が建てました!」という体験談をよく耳にします。

頭金なしで注文住宅が買えるというと、貯蓄ゼロでも買えるの?と思うかもしれませんが、それは間違い。

注文住宅で家を建てる場合は、必ず現金で支払う諸費用がかかります。

諸費用とは、契約時に支払う手付金や、地鎮祭・上棟式の費用、登記費用、引っ越し代など。

その諸費用はどこから支払うのかというと、自己資金の中からです。

つまり貯蓄のうち、住宅購入に充てられる費用を自己資金とし、自己資金の中から諸費用や頭金を支払うことになります。

頭金なし=貯蓄ゼロでもOKという意味ではない ので、注意しましょう。

(諸費用分もローンに含めるオーバーローンという方法もあるので、無理ではありませんが・・・)

頭金なしで住宅ローンを組む際の注意点

最近では頭金なしで、建築費の全額を住宅ローンで支払う、いわゆるフルローンで建てる人が増えてきています。

お金が貯まるまで待たなくてもいい、自分のタイミングで建てられる、と思うかもしれませんが、もちろんデメリットもあるので注意が必要しましょう。

住宅ローンの総返済額が高くなる

頭金なしのフルローンということは、それだけ住宅ローンの借入額が大きくなるということ。

住宅ローンには金利がかかるため、借入額が大きいほど、返済期間が長いほど利息が増えていきます。

今は超低金利時代と言われていますが、何千万円という大金を借りるため、少しの差でも総支払額は大きく変わります・・・

仮に建築費3,500万円のうち、頭金500万円と頭金なしを比較すると、
借入額毎月の返済額総支払額
頭金なし3,500万円93,194円39,141,276円
頭金500万3,000万円79,880円33,549,675円
契約時の手付金・諸費用は別途、元利均等返済方式、ボーナス払いなし、金利0.65%、返済期間35年で試算
上記のような結果となり、約560万円も差が出ることが分かります。

返済期間が長くなる

もし住宅ローンの借入額が多くなければ、返済期間を25年や30年など短くするという選択肢もあります。

しかし借入額が多いと、月々の返済の負担を考えるとどうしても長期になりがちに。

住宅ローンの支払い開始時の年齢にもよりますが、例えば35歳で35年のローンだと、完済時には70歳になってしまいます

完済が定年退職後の年齢でも、住宅ローンを組むことは可能です。

ただその頃には老後の資金も必要で、高齢になってから住宅ローンの返済が負担になる可能性も。

将来的に困ることのないよう、しっかりとマネープランを立てておかなければなりません。

金利が高くなる

住宅ローンの金利は金融機関によって異なりますが、基本的にフルローンの場合は、金利が通常よりも高くなります。

一つの基準として融資率というものがあり、9割を超えると金利が高くなる、という例も。

金利が高いとそれだけ利息分も増えるため、頭金を支払った人に比べると、同じ金額でも返済額が多くなってしまいます。

頭金なしで建てるメリット

デメリットを聞くと、やっぱり頭金は払った方がいいのかな、と思うかもしれません。

個人的には、頭金は支払うに越したことはないと思います。

ただ、もちろんメリットもあるので、メリットとデメリットをを比較して自分に合ったほうを選択するといいでしょう。

建てたいときに建てられる

頭金なしの最大のメリットは、建てたいタイミングで建てられる、ということです。

社宅の退居期限、補助金等の申請期限、転職、引っ越しなど、様々な理由ですぐにでも建てたいこともあるでしょう。

そんな時は、数年待ってマイホーム貯金をしている余裕はありません。

特に転職や独立を考えている場合は、しばらくは住宅ローンを組めない可能性もあるので、転職前に契約をするという人もいますよ。

住宅ローンは繰り上げ返済ができる

頭金なしのデメリットとして、住宅ローンの総返済額が高くなることを挙げましたが、収支に余裕があれば繰り上げ返済を行うことも可能です。

繰り上げ返済の条件は金融機関にもよりますが、繰り上げた分の利息はかからないため、総支払額を抑えることが可能に。

はじめはフルローンで住宅ローンを組み、本来数年かけて貯蓄するはずだった分を繰り上げ返済に回す、というのも一つの手段です。

早く建てた方が有利な場合もある

頭金なしのフルローンは、総返済額が高くなったり、金利が高くなるのは事実です。

しかし、もしかしたらそれ以上に、早く建てないと損してしまう可能性も・・・

ここ数年、建築に必要な資材や建材、設備など値上がりが続いています。

特にウッドショック以降の値上がりは大きく、注文住宅では坪単価で5~7万円ほど高くなったと言われているほど。

30坪だと150万円~210万円、40坪だと200万円~280万円にもなり、お金を貯めている間にどんどん値上がりしてしまうかもしれません。

注文住宅の仕事に就く人たちのなかには、今のうちに建てておこう、と考える人もいるほど。

いつかお金が貯まったら・・・とだらだらするよりは、早めに建てた方がいいかもしれませんね。

まとめ

一昔前までは「頭金は建築費の1~2割」とも言われていましたが、年々頭金なしのフルローンも増えてきています。

ただ頭金なしでも大丈夫だからといって、きちんと収支の計算もせず、無計画で進めていってはいけません。

頭金なしの場合と、頭金を貯めた場合の予算を比較し、メリットやデメリットも含めて、自分たちに合った選択をするようにしましょう。
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