注文住宅の頭金はどれくらい必要?実際に建てた人のリアルな金額

マイホームを考えている人の多くが、マイホームに向けて貯金をしているでしょう。

「いくら貯まったら家を建てよう!」と目標があると、やりがいもありますよね。

ところで、注文住宅でマイホームを建てるには、どれくらいの頭金を用意すべきなのかを知っていますか?

最近では「頭金なしで建てました」という体験談も多いけど・・・実際のところどうなの?と疑問や不安を抱いている人も多いはず。

そこで本記事では、

・注文住宅の頭金の相場は?
・頭金を支払うタイミングはいつ?
・頭金を支払うメリットを知りたい
・そもそも頭金って……なに?

といった、注文住宅の頭金に関する疑問にお答えします!

大手ハウスメーカーに4年 / 年間1,000棟を手掛けるビルダーに8年

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目次

注文住宅の頭金とは

注文住宅の費用について調べると、頭金・手付金・契約金・自己資金など様々な言葉が出てきます。

全て同じ意味では?と思うかもしれませんが、それぞれが指すお金は違うため、まずは意味を理解しておきましょう。

頭金の意味は?

注文住宅で家を新築する際、住宅ローンを組む人がほとんどでしょう。

頭金とは、建物本体の建築費のうち、住宅ローンではなく現金で支払うお金を指します。

頭金の費用の目安は建築費の10%~20%ほどと言われていますが、はっきりとした決まりはなく、頭金なしで家を建てる人も多いです。

ただし、例えば建築費が3,200万円、住宅ローンの融資額が3,000万円といったように、建築費>住宅ローン融資額 の場合には差額を頭金として支払わなければなりません。

手付金・契約金の意味は?

手付金と契約金の意味は同じで、建築会社と建築工事請負契約を結んだ際に、建築会社に支払うお金を指します。

手付金・契約金の目安は建築費の10%ほどと言われていますが、建築会社によって異なり、金額を一律で決めている場合も。

建築工事請負契約後には、地盤調査や役所への申請、図面の作成などを行っていきますが、それらの費用に充てられます。

また、簡単に解約ができないように、という意味も。

頭金とは違い、手付金・契約金は基本的には必ず支払いが必要です。

自己資金の意味は?

自己資金とは、注文住宅での家づくり計画に際し、ローンを使わず支払う費用の総額を指します。

注文住宅では建築費の他に、諸費用の支払いや、契約金・手付金などが必要です。

自己資金の中から、諸費用や手付金・契約金を支払い、残金を頭金として充てるのが一般的。

つまり、自己資金=諸費用+手付金・契約金+頭金 となります。

「頭金なし」と「自己資金なし」は意味合いが違うので、注意してくださいね。

自己資金の費用の相場

2020年度(2020年4月~2021年3月)のフラット35利用者調査によると、注文住宅で建てた人の自己資金の平均は 529.8万円 でした。

土地あり・土地なしそれぞれの平均は、

土地あり:619.0万円
土地なし:440.5万円

となっており、土地から購入するかどうかによって、費用は大きく異なるようです。

さらに地域別に見ると、
首都圏近畿圏東海圏その他地域
土地あり749.8万円651.6万円625.4万円555.6万円
土地なし534.8万円433.5万円423.2万円398.1万円
このような結果になっており、地域によっても差があることが分かります。

首都圏は賃金が高いことと、土地代が高いため注文住宅で建てるのは富裕層が多いことから、自己資金も多いという結果に。

自己資金から諸費用と手付金・契約金を引いて、だいたい100万円~200万円ほどを頭金として支払うことになりますね。

ただし注文住宅の自己資金は年々減少傾向にあり、それに伴い頭金の相場も低くなってきています。

今後は全額融資のフルローンで家を建てる、という人が増えてくるかもしれませんね。

頭金を支払うタイミングは?

住宅ローンを組む場合、一般的には家が完成し、引渡しが完了した時点でローン実行となります。

ローンが実行されると住宅ローンの支払いが開始されるため、引渡し後より返済が始まりますよね。

では、頭金はいつ支払うのかというと、建築工事請負契約後からローン実行日までの間です。

手付金を多く払い頭金に充当してもいいですし、ローン実行日までにお金を貯めて支払うのもいいでしょう。

後で詳しく解説しますが、頭金の金額が多ければ多いほど、借入額が少なくなるため、総支払額が安く済みます。

注文住宅では契約してから完成まで半年~一年ほどかかるため、打合せ期間に頭金を貯めるという人もいますよ。

頭金を支払うメリット

頭金の支払額は人それぞれですが、頭金が多いほど様々なメリットがあります。

注文住宅は何千万円という大きな買い物なので、預貯金額や、毎月の収支、今後の生活の変化も考慮し、頭金でいくら支払うか決めていきましょう。

総支払額が少なくなる

住宅ローンには金利がかかるため、融資金額が多く、返済期間が長いほど総支払額が高くなります。

そのため頭金を多く支払えば、それだけ利息分の負担を減らすことができ、結果として総支払額は安く済みます。

例えば注文住宅にかかる総額が3,500万円とすると、頭金の金額によって総支払額はどのくらい変わるのでしょうか。
頭金の金額借入額毎月の返済額総支払額
0円3,500万円93,194円39,141,276円
100万 3,400万円90,531円38,022,965円
200万 3,300万円87,868円36,904,662円
300万3,200万円85,206円35,786,290円
400万3,100万円82,543円34,667,983円
500万 3,000万円79,880円33,549,675円
契約時の手付金・諸費用は別途、元利均等返済方式、ボーナス払いなし、金利0.65%、返済期間35年で試算
上の比較表を見てみると、頭金なしと頭金500万円の場合では 約560万円 の差になることが分かります。

560万円あれば、高級車が一台買えてしまいますね…

一ヵ月の返済額も一万円以上違うので、月々の返済も負担が減るというメリットもあります。

返済期間を短くできる

借入額が少なくなれば、住宅ローンが完済するまでの返済期間を短くすることが可能に。

一般的に住宅ローンは35年の長期で組むことが多いですが、仮に返済開始時に35歳だとすると、完済時には70歳になってしまいますよね。

例えば頭金を500万用意し、借入額3,000万円の場合、35年ローンと30年ローンで費用を比較すると、
ローン返済期間毎月の返済額総支払額
35年79,880円33,549,675円
30年91,744円33,027,933円
契約時の手付金・諸費用は別途、元利均等返済方式、ボーナス払いなし、金利0.65%で試算
このようになり、頭金500万円・35年ローンの場合よりも、5年早く完済でき総支払額も約52万円安くなります。

金利が安くなる可能性がある

これは金融機関によりますが、

頭金を多く支払う=資金管理ができる=信用できる

といったように、頭金を多く支払うことが信用につながることも。

例えば住宅ローンで人気のフラット35では、融資率が9割以下なのか、9割超なのかで金利が異なります。

検討している金融機関の住宅ローン商品のうち、条件付きで金利の引き下げがないかどうか、確認してみるといいでしょう。

頭金を支払うデメリット

最近では、注文住宅でも頭金なしのフルローンで建てる人が増えてきています。

頭金を支払うことのメリットは大きいですが、人によってはデメリットが重く感じられることも。

メリットとデメリットを比較し、自分たちのライフスタイルに合った方を選ぶといいですよ。

金融機関によっては、無料でファイナンシャルプランナーに相談できるところもあるので、プロに相談するのもいいでしょう。

お金が貯まるまで待たなければならない

頭金を多く支払うためには、それなりに貯金しておかなければなりません。

例えば自己資金の相場である529.8万円をゼロから貯めるとなると、毎年100万円貯めたとしても、5年以上かかります・・・

住宅ローンは超低金利が続いていますが、もしかしたら上昇するかもしれないですし、ウッドショック以降は建築資材の価格高騰により、建築費が上昇しました。

せっかく頑張ってお金を貯めても、その間にどんどん値上がりしてしまったら、なんだか損した気分ですよね…

今後も大きな変化があるかもしれないので、だらだらするのではなく、いつまでにと期限を決めて貯金するといいですよ。

貯蓄がゼロになる不安がある

充分にお金を貯めて頭金を支払うのならいいですが、大半を頭金に充ててしまい、貯蓄がゼロになることは避けなければなりません。

日々の生活費はもちろんのこと、もしものケガや病気、収入の変化に備え、ある程度の貯蓄は必要です。

また引渡し後には、不動産取得税や固定資産税の支払いもありますし、新築時は家具や家電を揃えたくなるもの。

今後の出費にも注意し、必要最低限のお金は残しておきましょう。

まとめ

ここまで注文住宅の頭金などについて説明してきましたが、要点をまとめると、
  • 頭金は必須ではない
  • 建築費>住宅ローン融資額の場合は頭金が必要
  • 頭金はローン実行時に支払う
  • 頭金は払えるなら払ったほうがいい
以上のことを踏まえ、メリットやデメリットも考慮しながら、自分たちに合ったマネープランを考えましょう。

理想は、ある程度のまとまったお金を用意しておき、無理のない範囲で頭金を支払うこと。

しかし正解はありませんので、迷ったらプロに相談するなどしながら、家づくりを進めていきましょう。
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