注文住宅は、自分の生活スタイルや好みに合った間取りで家づくりできるのが魅力です。
しかし、一から決められるがゆえに、どんな間取りにしようか迷ってしまいますよね。
注文住宅の間取りはひとつとして同じものはありません。
それは、単に建物の大きさや部屋の数だけでなく、それぞれ生活スタイルや価値観も違うからです。
間取りで失敗した・・・とならないためにも、しっかりと手順を踏んで間取りを考えていきましょう。

大手ハウスメーカーに4年 / 年間1,000棟を手掛けるビルダーに8年
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目次
STEP1. 新しい家での暮らしをイメージする


まずは大まかに、新しい家ではどんな暮らしがしたいのか、イメージしながら必要な間取りを考えましょう。
毎日のルーティンのなかで、満足している点、もっとこうしたいと思う点があれば、どんどん書き出してください。
家族構成や生活スタイルを考え、理想の暮らしをするためにはどんな間取りがいいのか、イメージすることがまず第一歩です。
必要な部屋の数を考える
LDKや寝室の他に、子供部屋はいくつ必要か、和室は必要かなどを明確にしましょう。
子供部屋については、いつか家族が増えるかもしれないし…と悩む人も多いです。
そんなときは、将来的に間仕切りできるよう、少し大きめの部屋を作っておくのがおすすめ。
他にも、例えば自宅でテレワークをするなら書斎、趣味を楽しむスペースが欲しいなら趣味室やガレージなども必要ですよね。
二世帯住宅の場合は、生活の場を完全に分けるのか、それとも共有スペースを作るのかなども事前に話し合っておきましょう。
あれもこれもと要望を詰めすぎると予算オーバーになりがちなので、優先順位を付けながら考えていくといいですよ。
暮らしやすさを叶える間取りを考える
クローゼットが欲しい、ウォークインクローゼットを作りたい、パントリーが欲しいなど、暮らしやすさを叶えるために必要な間取りを考えましょう。
季節家電の置き場に困っている、脱衣所がなくて困っている、子供の遊び場が足りない、日当たりが悪く部屋が暗いなど、今の暮らしから改善したい点を挙げると分かりやすいです。
- 玄関をすっきりさせたい ・・・シューズインクローゼット
- 洗濯物を楽に片づけたい ・・・ファミリークローゼット
- 食料のストックを置きたい ・・・パントリー
- 季節家電の置き場が欲しい ・・・納戸や小屋裏収納
- 子供のためのスペースが欲しい ・・・タタミコーナーやスタディコーナー
- 来客時に脱衣所を隠したい ・・・独立洗面室と脱衣室
- 家事動線を作りたい ・・・ランドリースペース
- 外からの視線を遮りたい ・・・中庭やインナーバルコニー
これはほんの一例ですが、ここ数年ではそれぞれの専用スペースを作りたい、という要望が多いです。
お掃除ロボットやコードレス掃除機の充電場所も決めておくと、すっきりと片付けられますよ。
ピアノ、マッサージ機、トレーニング機器など場所を取るものも、あらかじめ置き場と搬入経路を計画しておきましょう。
どんな暮らしをしたいか考える
家族構成や働き方が違えば、理想の暮らし方も人それぞれ違います。
暮らしによって玄関や階段の位置、水回りの位置などが変わるので、どんな暮らしをしたいのか考えることはとても大切。
例えば家族のコミュニケーションを大切にしたいのであればリビング階段が合っていますし、来客が多いのであればトイレは玄関の近くがいいですよね。
家族の寝る時間・起きる時間がバラバラだったり、在宅ワークをするなら音の響きやすい吹抜はやめたほうがいいかもしれません。
道路から家の中が見えないようにしたいのであれば、玄関の位置も大事ですよね。
家族みんなが快適に暮らせるよう、自分たちに合った理想の暮らしを考えましょう。
優先順位を考える
「こんな家にしたい」「こんな暮らしがしたい」というイメージをしていくと、要望がたくさん出てきますよね。
しかし、理想の全てを詰め込んでは予算オーバーになってしまうかもしれません。
家づくりにおいて、何よりも大切なのはしっかりと予算に収めることです。
せっかくこだわって家づくりをしたのに、ローンの支払いに追われて、仕事ばかりの毎日では意味がありません。
ここはこだわりたい、ここは予算次第といったように、予算オーバーの際にもスムーズに計画を進められるよう、優先順位を付けながら考えましょう。
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STEP.2 間取りプランを作成してもらう


こんな家にしたいというイメージが固まってきたら、実際に間取りプランを作成してもらいましょう。 STEP.1で考えた間取りの希望をしっかりと伝えることで、理想に合った間取りを提案してもらえるようになります。
間取りの作成はプロにお願いする
最近では自分で間取り作成ができるサービスなどがありますが、きちんとプロにお願いするのがベター。
気になる建築会社や設計事務所などに、間取りの希望を伝えてプランの作成を依頼しましょう。
建築地が決まっている場合は、必ず現地を見てもらってくださいね。
(きちんとした担当者なら、言われなくても確認すると思いますが・・・)
建築地が未定の場合は候補の土地で依頼すると、その土地を購入したらどんな家が建つのかを知れるので一石二鳥。
間取りの作成をお願いする際は、間取りの希望だけでなく、予算も忘れずに伝えてくださいね。
複数の建築会社に依頼する
一社とじっくり打合せをするのもいいですが、間取りの作成に関しては複数の建築会社に依頼するのがおすすめ。
どれだけ細かく希望を伝えても、同じ間取りは一つとしてありませんし、仮に形が同じでも窓・屋根の形状・外壁材などにより外観は大きく変わります。
複数の建築会社に依頼すれば、プロ目線でのアドバイスがたくさんもらえますし、新しい発見も多いはず。
ネットで簡単に間取りの作成依頼が出来るサービスもあるので、積極的に利用して、たくさんの間取りを見比べましょう。
同時に資金計画も立てる
間取りの作成と同時に、付帯工事や諸費用なども含めた、総額での費用もしっかりと確認しなければなりません。
いくらお気に入りの間取りが出来ても、予算に合わなければ家は建てられないですよね。
注文住宅での家づくりには様々な費用がかかるので、予算に合った資金計画もしっかりと確認しておきましょう。
残念ながら、本来必要な費用をきちんと計上せず、安く見せようとする建築会社もあります・・・
例えば外構費用が100万円程度だったり(100万円ではほとんど何もできません)、照明やエアコンの費用が未計上だったり、登記費用が抜けていたり。
資金計画のなかで、安く見積もられすぎていたり、空欄になっている項目はないか自身でもしっかりチェックしましょう。
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STEP.3 周辺環境を確認する


家の間取りを決めるには、周辺環境も考慮しておかなければなりません。
周辺環境とは、隣や裏などの周囲の家や、日当たりやにおいなど、日々の生活に関わる周りの環境のこと。
実際に家が建ったときのイメージをしてみて、図面を見ているだけでは分からない、気になる点がないかどうかを確認しましょう。
周囲からの視線はどうか
家が建ち並ぶ住宅街であれば、毎日たくさんの人が家の前を行き来します。
家族が過ごすLDKや、お風呂や脱衣所、洗濯物を干す位置など、道路から丸見えだとどうしても視線が気になりますよね。
家族のプライバシーや、防犯上も良くありません。
だからといって、日中でもシャッターを閉めていたり、カーテンを閉めたまま生活するのはもったいない。
周囲からの視線が気にならない間取りかどうかについても考えておくと、暮らし始めてから困ることもないですよ。
もちろん、日当たりも忘れずに考慮してくださいね。
周囲の家へ配慮しているか
すでに両隣や裏手に家が建っている場合、そちらの家の間取りに配慮しているかどうかも大切です。
例えば、玄関や勝手口など、人の出入りがあるところの近くにお風呂や脱衣所がないかどうか。
玄関が向き合っていないかどうか。
排気口やエアコンの室外機の位置はどうかなど、お互いに快適に暮らせるよう、近隣への配慮も忘れないようにしましょう。
まとめ


いい間取りとは、デザインの良さや広さではなく、自分や家族にとって暮らしやすい家かどうかです。
家にいるとリラックスできる、家族団らんができる、ストレスなく家事をすることができる。
そういった「快適な暮らしを叶える間取り」こそ、理想の間取りと言えます。
一生に一度の家づくりで後悔することのないよう、しっかりと暮らしのイメージをして、自分に合った間取りを考えていきましょう。
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