注文住宅で建築会社を探す場合、自分の好みに合う間取りやデザイン、担当者の人柄、ネームバリュー、性能、予算など様々な条件で比較しますよね。 その中でも、特に金額が予算に合うかどうかは重要な決め手のひとつです。 しかし、ただ金額を比較するだけでは不十分。 展示場やモデルハウスの見学をしていて、「こちらは標準仕様です」「あちらはオプション仕様です」などと説明されたことはありませんか? 一般的に、建築会社にはそれぞれ「標準仕様」が定められていて、その仕様についても比較することが大切なんです。 しかし、標準仕様の比較と言われても”どのポイントを見るべきなのか分からない”という人は多いはず。 そこで今回は、
- 標準仕様ってなに?
- 標準仕様を比較する際のポイントは?
- 標準仕様はどこを見ればいい?
といった、注文住宅での建築会社選びに重要な「標準仕様」についてご説明します!
大手ハウスメーカーに4年 / 年間1,000棟を手掛けるビルダーに8年
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目次
注文住宅の標準仕様とは?
標準仕様とは、家づくりに欠かせない構造や資材、建材、設備機器などの基本の仕様のこと。
標準仕様としてどのような部材を使うのかは建築会社によって異なるため、例えば見積もりが同じ金額でも、家を作っているモノは違います。
例えば注文住宅の構造は、木造、軽量鉄骨、重量鉄骨、2×4などがありますよね。
どの構造での家づくりをするのか建築会社によって異なるように、標準仕様の内容もそれぞれ。
一概には言えませんが、ローコストを売りにしている工務店と大手ハウスメーカーでは、標準仕様として使っているモノが違うため、価格も大きく異なるというわけです。
標準仕様にはどんなものがある?
「標準仕様=基準となる家」と説明しましたが、具体的にはどのようなものが含まれるのかピンと来ないかと思います。
基本的には、家づくりに欠かせないもの全てに標準仕様が定められています。
- 構造(木造軸組・2×4・鉄骨など)
- 工法(金物工法など)
- 断熱材の種類や厚み
- 換気(第一種換気・第三種換気など)
- 外装材(屋根・外壁・玄関ドアなど)
- 内装材(床・クロス・室内ドアなど)
- サッシ
- 給湯設備
- 住宅設備機器(キッチン・お風呂・洗面・トイレなど)
- 暖房設備(床暖房・全館空調など)
これは一部ですが、建築会社によって標準仕様として取り扱っているメーカーは違うんです。
メーカーが違えばデザインも異なりますし、もちろん価格も異なりますよね。
特に指定をしなければ、見積もりは標準仕様の内容で作られ、標準仕様以外のものは「オプション費」「別途予算」などと計上されるのが一般的。
なかには建築会社オリジナルの商品を標準仕様としている場合もあり、どの建築会社で建てるかで家の仕上がりやテイストは違ってきます。
標準仕様はグレードも選べる種類も様々
建築会社によって標準仕様の内容は異なるので、採用しているメーカーやシリーズも違えば、グレードも異なります。
さらに、標準仕様として選べるラインナップもそれぞれ。
キッチンなら3つのメーカーから選べるところもあれば、1種類しか選べないところもあります。
一条工務店オリジナルのスマートキッチンや、住友不動産のオリジナルキッチンなど、オリジナル商品を手頃な価格で設定している建築会社も。
グレードの良し悪しはもちろんですが、選べる選択肢の数や、オリジナリティがあるかどうかも比較検討するうえで大切です。
建築会社によっては仕様の変更NGの場合も
標準仕様以外のものにしたいときは、基本的には追加の費用を支払うことで対応してもらえます。
しかし、取引実績のないメーカーや、施工トラブルの多い海外メーカー、施工の難しいものは変更してもらえない場合も。
また、標準以外のものを選ぶと、かなり高額な追加費用がかかるケースもあるので注意しましょう。
特にローコストを売りにしている建築会社では、仕様の変更が相場以上に高額だったという例もあるので、必ず事前に見積もりをお願いしてください。
標準仕様のない建築会社もある
工務店やハウスメーカーではほとんどの場合、標準仕様が設定されています。 しかし規模の小さい工務店では、標準仕様が設定されていないことも。 「好きなものを選べます」という謳い文句が多いですが、その分決めることが多くなり大変ですし、作り手の良し悪しによって家の仕上がりに差が出ることもあるので、正直あまりオススメはできません… また、設計を専門とする設計事務所でも、標準仕様の設定がない場合が多いです。 設計事務所では施工を外注するケースが多く、その場合には施工を請け負う建築会社の仕様が基準となる場合も。
標準仕様の比較のポイント
建築会社を比較検討する際、金額が予算に合うかは大事ですが、金額だけでなく標準仕様の内容も同時に比較することが大切です。
例えば、予算が2,200万円、A社の見積もりが2,000万円、B社の見積もりが2,300万円だったとします。
金額だけ見ると「A社の方が安くてお得だからA社にしよう」と思ってしまいますが、実はB社の方がコスパがいい可能性も。
A社の標準仕様
外装材・・・サイディング、スレート屋根、断熱玄関ドア 床材・・・シートフローリング 内壁材・・・クロス キッチン・・・ステンレスキッチン、シングルレバー水栓 トイレ・・・シャワートイレ
B社の標準仕様
外装材・・・タイル、ガルバリウム鋼板 床材・・・無垢フローリング 内壁材・・・クロス キッチン・・・人大キッチン、タッチレス水栓 トイレ・・・タンクレストイレ
A社とB社を比較すると、価格はA社の方が金額は安いです。
しかし、標準仕様の内容としてはB社の方がグレードが高いですよね。
A社の内容で良ければ問題ありませんが、例えば「フローリングを無垢にしたい」「キッチンカウンターは人大がいい」「1階はタンクレストイレにしたい」などこだわりがある場合は、グレードアップした際にいくらになるのかも考えなければいけません。
B社は予算オーバーしてしまっていますが、床材を合板フローリングに変える、外壁材を一部サイディングにするなどグレードダウンすることで、予算内に収まるように調整するのもいいでしょう。
仕様のグレードアップは契約前に検討する
標準仕様からのグレードアップを考えているなら、なるべく契約前に相談し、追加費用がいくらかかるのか確認しましょう。
フローリングを無垢材に変えるとなると数十万円のプラスになりますし、外壁をサイディングからタイルに変えると100万円以上かかることも。
グレードアップの要望として多いキッチンも、ものによっては100万円以上の差額が出ます・・・
契約後にグレードアップに費用がかかりすぎてしまうと、当初の資金計画からずれてしまい、予算が足りなくなる可能性も。
そうならないよう、
- 契約内容の仕様の確認
- 希望の仕様に近い建築会社はどこか
- グレードアップにいくら必要か
など、契約前にしっかりと比較・検討することが大切です。 時間に余裕があれば、事前にショールームへ行って実際に見てみるとイメージしやすいですよ。
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まとめ
標準仕様は、建築会社それぞれの特色を反映したものでもあります。
自然素材を売りにしているところであれば、漆喰壁や無垢のフローリングなど。
高気密・高断熱を売りにしているなら、断熱材の種類や換気システムの充実度。
ワンランク上の高級住宅なら、キッチンやお風呂は上級グレードのものを採用していたりします。
どんな家に住みたいのか、どんなデザインやテイストが好きなのかも大切ですが、暮らしやすさに関わる「標準仕様」についても確認してみてくださいね。