注文住宅で家を建てるには、ただ建物を建てるだけでなく、様々な工事が必要です。
ローコストメーカーや工務店などの価格実例を見ると「1,500万円」「1,800万円」などと書かれていますよね。
「1,500万円でこんなおしゃれな家が建てられるんだ」と思ってしまいますが、これはあくまで建物の価格であり、実際に支払う総額はもっと高くなります。
建物本体の価格だけを見て、予算内で建てられる!と思っていたら、実際には予算オーバーだった・・・
そうならないよう、注文住宅にかかるお金の内訳を知って、予算に収まるように家づくりを計画しましょう。

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注文住宅の費用の内訳は?


注文住宅の家づくりでは、建物を建てる以外にも様々な工事や、住むための手続きが必要です。
注文住宅にかかる費用は大きく分けると、
- 建物本体工事
- 付帯工事
- その他の工事
- 諸費用
- 土地購入費(土地から購入する場合)
以上の5つに分類され、建物の工事以外にもたくさんのお金がかかります。 ハウスメーカーや工務店によって見積りの書式は様々なので一概には言えませんが、総額に対し、 建物本体工事:付帯工事:その他の工事:諸費用=7:1:1:1 おおよそこれくらいの割合が相場。 建築会社によりますが、一般的にその他の工事には外構工事や地盤改良、建替え時の解体工事などが計上されます。 おおよそ総額の一割と記載していますが、状況により大きく上下する場合がありますので、あくまで参考とし、詳細は建築会社に確認してくださいね。
建物本体工事
建物本体工事は、建物自体の工事にかかる費用のこと。
家は基礎にはじまり、構造躯体、壁や天井や床、屋根、サッシ、建具、キッチンやお風呂といった住宅設備など、様々なもので作られています。
家を作るのに必要なものと、それらを組み立てたり設置したりするのにかかる費用が、建物本体工事です。
家の性能を決める断熱や、耐震装備、床暖房なども建物本体工事に含まれます。
主な建物本体工事の内容としては、
基礎工事・・・建物を支える基礎を作る工事
木工事・・・梁や束、耐力壁など構造躯体の組み立ての工事
内外装工事・・・屋根・外壁などの外装と、床のフローリングや壁のクロスなどを仕上げる工事
内外部建具工事・・・玄関ドアやサッシ、内部の建具などの工事
設備工事・・・空調や給湯、住宅設備、床暖房など設備に関する工事
など、家づくりには欠かせない工事です。
標準仕様が設定されている建築会社では、標準以外の設備などを「オプション費用」として別途計上している場合もあります。
付帯工事
付帯工事は、建物本体工事に付随して行う工事にかかる費用のこと。
例えば構造を組むために必要な足場や、電気や水道・ガスの工事、設計料や確認申請の費用などが付帯工事にあたります。
家は建てるだけでなく、住むための工事や手続きも必要なので、付帯工事費も必ずかかります。
主な付帯工事の内容としては、
仮設工事・・・足場の組み立てや仮設トイレ、仮設の電気・水道設置などの工事
水道・ガス・電気工事・・・ガスの配管、電気・水道の引き込み、屋外給排水などインフラに関する工事
申請費・・・確認申請などの必要な申請費、設計料など
現場管理費・・・現場の管理、産業廃棄物の処理など
など、建築するうえで欠かせない工事です。
その他の工事
その他の工事は、古い家の解体や造成など状況により必要かどうか分かれる工事や、外構工事などの費用のこと。
照明器具やエアコン、カーテンなどの購入費・取付費をその他の工事に含む場合も。
主なその他の工事の内容としては、解体工事・造成工事・地盤改良・配電盤の設置・照明・エアコン・カーテン・外構工事などが当てはまります。
諸費用
諸費用は建築に関する工事以外にかかる費用のことで、現金での支払いが必要なケースも。
土地や建物など不動産の取得にかかる税金や、建物への火災保険の費用などが諸費用にあたります。
また家具家電の購入費や引っ越しにかかる費用、地鎮祭や上棟式などでの謝礼・祝儀なども必要です。
主な諸費用の内容としては、印紙代・建物の登記費用・住宅ローン事務手数料・保証料・火災保険料・不動産取得税・固定資産税・家具家電の購入費・引っ越し費用・謝礼や祝儀などが当てはまります。
謝礼や祝儀は必須ではありませんが、地鎮祭では神主さんに、上棟の際には棟梁に渡すのが一般的。
建築会社によっては謝礼を断っていることもあるので、確認しておくと安心ですよ。
土地購入費
土地から購入して建築する場合にも、土地代だけでなく、様々な手数料や税金がかかります。
例えば親族からの贈与や名義変更、同じ敷地内で土地を分筆して建てる場合でも、贈与税の対象に。
また土地の売買を仲介してくれる不動産屋へは、仲介手数料の支払いが必要です。
主な土地購入費の内容としては、土地代・仲介手数料・登記費用・固定資産税・贈与税などがあげられます。
費用の内訳を知るメリット


注文住宅で家を建てるには、様々な費用がかかります。 専門用語も多く、見積書を見ても「内容がよく分からない」「どこにいくらかかっているのか分からない」という人は多いはず。 しかし、費用の内訳が分かっているのと分かっていないのでは、家づくりの満足度が大きく変わってしまいます。
コストダウンのために必要なことが分かる
注文住宅は間取りや仕様を選べるのが魅力ですが、つい理想を詰め込みすぎて、予算オーバーしがち。
予算をもう少し減らしたな・・・と思っても、内訳が分からなければ、どこを削ったらいいのか分かりません。
しかし費用の内訳をきちんと理解していれば、どこを削るべきか、自分でも考えることができます。
失敗しない家づくりのためには、任せきりにするのではなく、自分たちの意見も大切。
納得しながら予算の相談ができるので、後悔のない家づくりができますよ。
予算取りが適正かどうか分かる
注文住宅の場合、細かな仕様の打合せは契約後に行います。
実は、契約後に追加費用のオンパレードで、予算オーバーに悩まされる人は多いです・・・
原因は、契約前の段階での予算取りが甘いため。
詳細が決まっていない時点では、概算の金額で予算を計上するのですが、理想と予算が見合っていないことがあります。
特に外構費や造作費は安く見積もられがちなので、要注意です。
予算漏れのチェックができる
本来あってはならないことですが、建築会社が見積もりを安く見せるために、本来必要な費用を計上していないことがあります。
特にその他の工事や諸費用の予算漏れが多く、トラブルを防ぐため「別途費用」と小さく記載されていることも…
そんなとき費用の内訳を分かっていれば、必要な経費が計上されていないのでは?と気付くことができ、トラブルの回避につながります。


注文住宅は資金計画が大事


ここまで説明した通り、注文住宅で家を建てるにはたくさんのお金が必要です。
建物本体工事の見積もりだけあっても、総額でいくらになるのか分からなければ計画は進められません。
注文住宅での家づくりで最も大切なのは、資金計画をしっかりと立てることです。
資金計画とは建物にいくら、付帯工事にいくら、といったように費用の総額を把握することで、予算内に収まるよう計画すること。
資金計画があやふやだと、想像以上にお金がかかってしまい、予算オーバーになってしまうなんてことも。
お金が払えなければ、最悪の場合には計画を中断することになってしまいます。
まずは自分の収入や貯蓄を確認し、注文住宅での家づくりにかける費用の総額や、頭金をどれくらい用意できるのかを決めましょう。
その費用に収まる範囲の中で、建物の大きさや間取り・デザインなどを決め、総額を確認しながら計画を進めていくことが大切です。


まとめ


注文住宅は初めから価格が決まっているものではないため、必要な費用をしっかりと把握し、計画を立てていきましょう。
大事なのは、総額が予算に収まっているように計画すること。
建築費の見積もりが予算内ギリギリでは、総額では予算オーバーです。
また、住宅雑誌や建築会社のHPに載っている価格の実例は、あくまでも参考程度にしてください。
一つとして同じ間取り・同じ条件はないですし、建築会社によって価格も違います。
そのことを踏まえたうえで、自分たちの予算に合う資金計画で、家づくりを進めていきましょう。